今日は3連休のど真ん中。

朝から秋晴れのとても気持ちいい天気でした。

こんな日は、やっぱりどこかへ行きたい~!!ということで、

前から気になっていた 京都府南丹(なんたん)市美山にある

「かやぶきの里 北村」へ行ってきました。

 



 

 



 

「かやぶきの里」は現在68戸の集落ですが、

その内、茅葺主屋は29棟、 茅葺小屋4棟、トタン屋根4棟(元茅葺屋根)、

瓦葺屋根11棟、蔵11棟、 茅葺屋根以外の小屋5棟、社寺4棟で成り立っています。

 

面積は127.5ヘクタールで、保存地区内の民家の約4割は、

江戸時代に建築されたものです。

 

ここで、いきなり韓国語の勉強です^^・・・

「茅(かや)」は韓国語では?

「띠(ティ),모초(モチョ)」かな?

「茅葺きの家」を訳すと

「띠로 지붕을 인 집」(茅で屋根を葺いた家)

屋根」は「지붕」 「葺く」は「이다」です。

 

  話に戻りますが^^;  

 

「かやぶき屋根」の集落で最も有名な場所といえば、

やはり世界遺産である岐阜県の

「白川郷・五箇山の合掌造り集落が最も大きく、

その次に福島県会津郡下郷町にある

「大内宿(おおうちじゅく)」と続きますが、

美山の「かやぶきの里」は全国第三位の集落に入ります。

 



 

 

文化庁の重要伝統的建造物群保存地区に指定(1993年)されていますが、

一時は過疎化が進み、村を受け継ぐ若者達も減少し、

屋根を葺く茅葺き職人の後継者がいなくなりそうな 危機にも見舞われたそうです。

 

そんなときに住民の中から若い職人が誕生し、

茅葺の家および歴史的景観の保護につとめました。

そして、地区でも「かやぶきの里保存会」を組織し、

公民館・農事組合・かやぶき屋根保存組合などと 連携し、

歴史的景観の保全と地区住民の生活の維持が両立し、

後継者が育つ方向を目指して さまざまな検討を重ねたそうです。

 

その結果、村人が出資して「有限会社かやぶきの里」を設立しました。

 

   

 北村は谷間のゆるい傾斜地に住まいがひとかたまりに密集した山村なので、

どこからでも全体が一望できるまとまりのよい村です。

 

地理的には昔の丹波国に属しますが、

京都と日本海の玄関口の若狭小浜との中間に位置するので、

建築や生活文化にはいろいろな地域の影響が見られます。

荘園時代の昔から山稼ぎが暮らしの中心だった村なので、

建材はほとんど周りの山から調達するのが当たり前でした。

 



村の現在のかやぶきの家屋は寛政8年(1796)建築のものが最古ですが、

19世紀中頃までの建物が18戸と江戸時代に建てられたものが多く、

これらは北山型民家に分類されます。  

 

「北山型民家」というのは、山家の農家住宅で

①入母屋(いりもや)造り

②土間は上げ庭で狭い

③中央の棟木の筋で部屋を分ける

④板壁・板戸 などに特徴があります。

 

この街には「美山民俗資料館」があり、美山の茅葺の家について紹介されています。

 



 

入場料は大人300円、子人100円です。

 

 



 

 

旧家号は「伊助」という初代の名前で呼んでいましたが

平成12年5月の火災で母屋と納屋を消失しました。

火災以後、保存地区の核になる施設の復元をという 行政や住民、

来訪者の強い希望で、平成14年9月に再現・復元をしました。

料館は、主屋(母屋)を中心に、納屋、倉の三棟で家を構えています。

 



(資料館パンフレットより引用)

玄関から入ると、まず主屋(母屋)があります。

 

土間、流し、かまど、唐臼場(からうすば)、

台所、囲炉裏、納戸、 部屋、座敷、中ノ間、

下ノ間、厩(うまや)、風呂場、縁、屋根裏から成り立っています



囲炉裏            部屋           床の間・仏壇  

 

座敷(客間)は、床の壁面をふくめ、土壁はなく、すべて板張りで、仏壇は組み込みで、

神棚と同居、神仏混淆(こんこう)の時代の姿を伝えています。

部屋の中には、昔の足袋(たび)や羽子板、枕などが展示されていました。

 

       

 

ここは厩(うまや)。

 

昔は家で午を飼っていましたので、 このようなスペースも必要だったんですね。

 



ここは、お風呂

 



 

縁側に座ると、不思議と落ち着いた気分になりますね。

日本人ならではかな。

 



主屋は入母屋(いりもや)造り、妻入りで、 平面はくい違いの四間取り(よまどり)です。



(資料館パンフレットより引用)

 

厩から二階にあがると、そこは屋根裏部屋

屋根と小屋組みの構造、葺き方を見ることができます。



 

これは、約150年前に貯えられた粟俵(あわだわら)。

 



 

水田が少ない、日照・水温の関係などで収量が少ない、

食料(俵)がほかから入ってこない時代、米不足に備えてのものでした。

俵につめ、屋根裏の煙の通る所に貯えてきたもので、

保存したものは山の畑や山での恵の

粟・稗(ひえ)・ソバ・クリ・トチ・ヨウブ(リョウブ)の葉 などだそうです。

 

この粟は今でも食べられるそうです。

 

今は、食べ物がなくなるなんてことは考えられないことですが、

それでも私たちが自然の恵に感謝して、

自然を大切にしなければいつかなくなる日がくるかもしれません。

 

ここは倉(土蔵)。

 

一階には、文楽の浄瑠璃見台(じょうるりけんだい)、

衣装のほか生活用具を、

二階には北前船から小浜で陸揚げされた唐津・伊万里の焼き物類、

村の仕組みを語る文書類を展示しています。



 



部屋からいったん外に出ると、生産具を展示してある納屋(小屋)へいけます。

納屋には、仕事場を中心に、物置、外便所と農具置き場を持った入母屋造りです。

仕事場の展示物は杣人(そまびと・・・きこりのこと)の村としての成り立ちから、

山仕事の道具類を中心に、農道具、竹製品を展示しています。

  

万石(まんごく)どおし                 足踏脱穀機      籾(もみ)すり臼

 

唐箕

 

 

美山かやぶきの里は少し歩くだけでも、

普段見られないような景色がたくさん見られます。

たとえば・・・

 

田舎町なので、こんな丸いポストが。

 

今都会では大体四角いポストしか見られない中、

こんな丸いポストもかわいいですね^^

 



これは、ポストの横に置かれていた巨大かぼちゃです!!

 

 

この花は「ノウゼンカズラ」というそうです。



 

オレンジ色がとても鮮やかで美しかったので撮りました。

これは「粟(あわ)」

韓国語では「좁쌀」といいます。

 

「粟」は、人が常食とする

「五穀(米・麦・粟・豆・黍(きび)または稗(ひえ)」の一つ。

日本でも昔、粟だけを炊いたり、お粥にして食べたそうですが、

今では米に混ぜて炊いたり 粟おこしとして食べるくらいです。

 

 

 

途中で、農家で作る「お米パン&カフェ」 ということで、

この茅葺の家でパンを売っていました。

ヨモギパン、ポテサラパンを購入。



 

秋になりました。

コスモスと茅葺屋根の家のコントラスト、そして真っ青な空。

秋らしさを感じさせてくれます。

 

 

茅葺の家には、すべてといっていいほど、家紋が記されているので、

その家の伝統の重みを感じさせてくれます。

自分たちの力で守り育てた家。

自然の力で建てられた家。

四季の恵みをもらって生活をする。

現代の家には見られなくなった、家そのもののパワー・伝統をこの茅葺の家は感じさせてくれます。

 



 

集落を歩いていると、細長い階段が続いていて、

登っていくと一つの神社にたどり着きました。

 



 



 

この景色は、階段を登った場所から眺めた景色。

 



 

 

 

知井(ちい)八幡宮です。

 



 

知井八幡宮は、美山町知井地区の総社。

甲賀三郎の大鹿退治の伝承がある。

 

現在の社殿は、明和4年(1767)の再建。

本殿の建築・装飾彫刻は江戸時代中期以降の 丹波地方の寺

社建築の代表的なものとされる。

本殿・境内共に京都府文化財に登録されている。  

 

して、今の時期最大の目玉がこの「そば畑」です。

 



 

のそば畑と茅葺屋根の家、

そしてスギのコントラストをシャッターにおさめる人達でいっぱいでした。

 



 

   

最後にお昼12時になったので、

ネットで前もって調べておいた蕎麦屋さん 「お食事処 きたむら」へ入りました。

 



 

そば畑があれだけ横にあるということは、

当然ここはそばも美味しいだろう★という期待を胸に。

 

ここはコンビニもないし、お食事処もほとんどないので、

この「きたむら」もいっぱい。

名前を書いて15分くらい待ちました。

待っている間に、ここ美山で栽培されている

無農薬野菜を売っている「ゆらり」に行きました。

 



 

なんとめっちゃでかいゴーヤが1本50円!!

即買いです。

他にも、かぼちゃ・なす・とうがらしなど

新鮮な無農薬野菜がスーパーよりも安い値段で売られています。



 

メニューには、手打ちそばのメニューと

手打ちではない そばのメニューと2種類に分かれていましたが、

やはりここは「手打ち」を食べなきゃならんだろう!!ということで、

私は「地鶏せいろそば」とミニ玉子丼のセットを頼みました。

 

 

 

暖かいつゆの中に、地鶏とねぎが入っており、

そこに冷たい手打ちそばをつけていただきます。

 

やはり、手打ちというだけあってこしがあり、

麺は細いんですが、食べごたえある一品でした。  

 

今の時期に、そば畑を見に来るのももちろんいいですが、

白川郷のように冬雪が積もっている風景というのも

今度機会があれば見てみたいです。

 

美山へのアクセスはこちら!

 

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車の場合

◆京都市内(天神川五条)から

・国道9号線→沓掛IC→京都縦貫道→園部IC→19号線→

日吉町→美山町 約90分 ・国道162号線を

京都・高尾方面北上→右京区京北→美山町 約80分

 

◆神戸方面から

・舞鶴自動車道→丹南篠山IC下車→372号線→

府道54号→9号線交差点→園部町→府道19号線

→美山町 丹南篠山から約90分

 

◆大阪方面から

・阪神高速11号池田線→423号線→京都縦貫道亀岡→

園部IC→府道19号線

 

ス(京阪京都交通直通バス)

京都・阪急桂駅東口(9:00発)→美山町

 

美山民俗資料館

住所:〒601-0712 京都府南丹市美山町北

TEL:0771-77-0587

入館料:大人300円(団体15名以上250円)、

小・中学生100円(団体15名以上 50円)

開館時間:4月~11月 9時~17時

12月~3月  10時~16時

 

休館日:毎月曜日(月曜が休日の場合は開館し、火曜を休館)    

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