ソウル近郊へ住んでいながら行ったことがなかったんですが、

初めてジョンミョ(宗廟)(종묘)へ行ってきました。

 

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1995年ユネスコ世界文化遺産に登録された古宮(王宮)です。

ここは、朝鮮時代の歴代王と王妃の位牌(いはい)が祀(まつ)ってあり、

祭祀(さいし・제사)を行う国家最高の「祠堂(しどう)・시당」です。

 

「いはい」や「さいし」、「しどう」という言葉は、

あまり聞き慣れないかもしれませんが、

「いはい」というのは死者の俗名や戒名を記した木の札のこと。

 

これが「神主」にあたります。

 

「さいし」というのは神様や先祖をまつることやその祭り・祭典のことを言います。

「しどう」とは祖先の霊をまつる所。

寺院で俗家の位牌をまとめて安置する「位牌堂」のこと。

 

昔の王様はなぜ「宗廟」を建てたのでしょうか。

これは儒教の先祖崇拝思想(조상 숭배 사상)から来ています。

 

儒教では人が死ぬと精神(魂・혼)と肉体(魄・백)に分かれます。

そして精神は天に帰り、肉体は地に帰ると考えられています。

それで魂を祀る「祠堂」と、魄を祀る墓をそれぞれ造って先祖を崇拝したそうです。

 

特に死んだ先祖の魂のこもった「位牌」を作って祭礼を行って、

子孫たちの精神的な支えとしたそうです。

 

この宗廟は、1395年、朝鮮王朝1代目の太祖(テジョ)・태조

「漢陽(ハニャン)・한양」を 新しい国の都と決めた後に建てました。

今日の宗廟は、文禄の役で焼失され、1608年に再建したもので、

祀る神主が増えるに従って 何回か建物を増築して、現在の形になったようです。

 

今日は、一人だったのでたくさん写真を撮って帰ろうと思い、

デジカメ片手に鐘路3街から、はりきって歩いていったのですが・・・

宗廟の前にある宗廟市民公園。

 

 

す・・・すごい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

お年寄りばっかり~。

 

最初、今日はなんかある日なのかと思ったら違う!

 

みんなベンチなどに腰かけて、なんかしてる・・・

 

囲碁と将棋。

 

他にも地べたでなんか討論している人もいれば、なんかお酒飲んでる人もいる・・・。

あとから調べると、ここはソウル市内でもっともお年寄りが集まる場所だそうです。

日本の巣鴨だな。

 

公園沿いの大通りは、こんな風に昼間から焼酎やマッコリを出している屋台があって、

ここに座ってたくさんのおじいさん達がお酒を飲んでいます。

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不思議なのは、おばあさんが全然いないことでした。

巣鴨は行ったことないけどテレビで見る限りでは、

おじいさん・おばあさんが仲良く ミカン食べていたような気がする。

やっぱり、昔の人だから男女平等社会になる前の人達ばかりなんでしょうか。

韓国の道端にずらっと並んでいる屋台を見ると、

韓国らしい大衆文化を感じることができますが、

こんなにもおじいさんがいるとさすがに圧倒されて怖い・・・。

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 日本人なので、なんか悪口言われたら怖いと思って、さっさと宗廟正門へ。

正門に来ると、今度は日本人の団体客ばっかり。

若い男の子達4人がいたんだけど、

絶対興味ないだろうなぁ・・・って感じの大学生グループだった。

 

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いつも思うんだけど、こんなところで日本人に会うと変な感じ。

 

ここが正門・蒼葉門(チャンヨッムン)

 

他の故宮と違うところは、色づかいがとてもシンプルで簡素だということです。

他の故宮は、普通「丹青」という模様

(鮮やかな色を使って描いた模様)を使っていますが、

ここは赤と緑の2色だけ。

 

宗廟は、すべての建物は装飾と技巧を制約して単調に見えるように作られています。

 

これは尊厳で神聖な雰囲気を作り出すためにわざとそうしているそうです。

蒼葉門を入っていくと、まっすぐ長~く続いている3筋の道が出てきます。

荒くてで平らな薄石(バッソッ・박삭)という石でつくられています。

この道は、「神路」と呼ばれ、祭礼の儀式のために作ったものだそうです。

ここは、先祖だけが通る道。

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中央の道が左右の道よりも少し高くなっています。

この3つの道にはそれぞれ意味が込められています。

 

最も高い真ん中の道を「神香路・ シンヒャンロ・신향로」と言います。

ここは魂霊が通る道。 東側を「御路・オロ・어로」。

ここは王が通る道。 西側を「世子路・セジャロ・세자로」といいます。

ここは王世子が通る道。

ここは「通ってはいけません」という注意書きが置いてあります。

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 日本語でも。  普通の通り道だと思って、うっかり通っちゃうところでしたよ・・・

 

危ない危ない。

 

そしてここは池塘(ジダン・지당)と言われる池。

 

宗廟には3ヵ所あります。

 

四角形の池の真ん中には丸い島があります。

これは「天円地方(空は丸く、地は四角い)思想」をあらわします。

 

また、ほとんどの宮廷の池には、松の木(소나무)が植えられていますが、

ここにはイブキ(향나무)が植えられていることが特徴!

中池塘に蓮(はす)の花がなく、周辺にも花の咲く木が植えられていないのは、

祭礼空間という特徴からだそうです。

 

ここまでは、入口付近の様子を説明しました。

 

次は正殿です。 続きは、②へGO!!

 

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