先日、紀伊国屋書店に立ち寄った時に、
韓国語学習コーナーを覗いてみました。
私が初めて韓国語に出会ったのは8年前ですが、
その時はまだ韓流ブーム前で韓国語学習者も少なく、
本屋さんに行っても韓国語学習に関するテキストは
初級学習者対象のものばかり。
種類も少なく、テキストも限られていましたが、
今は本当に様々な韓国語学習テキストが並んでいます。
私は韓国語学習に関する本は、ほとんど韓国で購入していたので、
文法説明なども韓国語で読んでいました。
なので試験勉強の時も、日本語のテキストを使う時の
二倍以上時間をかけて苦労して読み解いていたんですが、
そのおかげで、読解力もあがり、時間をたっぷりかけたことで
理解度も深まったと思っています。
ただ、韓国語→日本語に訳す時には、
独学でやると本当に自分だけの感覚になってしまうので、
例えば韓国のフリーペーパーを読みながら
日本語に訳す練習をしている時も、
「これで合ってるのかな?」とか
「これってよく使う日本語の言い回しかな?」とか
イマイチ自信がないまま学習していました。
日本に帰ってきてからも、
韓国語勉強はマイペースで続けているので、
せっかくだから、日本に売っている
中級~上級のテキストを探してみよう!!ということで
何冊か手にとって見てみました。
その中で、これは役に立つかな?と思って購入した本がコレ★
「韓国語 上級への道 トレーニングノート」
この本の著書、「前田真彦(まえだただひこ)」さんは、
以前お世話になった韓国語がとっても上手な先生から
韓国語教育学の中ではすごく有名で、
韓国語教育に関する本をたくさん出していると聞きました。
大阪で「ミレ韓国語学院」の学院長をしていらっしゃいます。
自分自身が、20歳の時から韓国語学習をはじめ、
2年間で中級までレベルアップした後、
10年間はずっと中級と上級の間でさまよっていたそうです。
なので自分の経験を活かし、
中級から上級にレベルアップを目指している人に対して、
どのような学習をすればその壁を乗り越えられるか、
上級に上がるための効果的な学習方法などが
この本にも12回の学習エッセイに分けて書かれています。
前田先生が、何度も繰り返して強調しているのが、
韓国語上級学者の力をつけるために必ずやらなければいけないことは、
「新聞の読解と、ニュースを聴き取る力」
留学して日常会話が流暢になって帰ってきたとしても、
新聞とニュースの勉強をおろそかにすると
日本では通訳・翻訳者としては使い物にならない。
ん~、この言葉を読んで、私自身も聴き取りは
ドラマ・映画中心に今まで楽しみながらやってたし、
新聞・ニュースは読まなきゃ・見なきゃ・・・と思いつつも、
日本語でさえなかなか時間をとって読めないもんで
苦手分野としているところだなと痛感。
ただ、日本語を教えている時も、
毎日色んな情報や世の中の動きをキャッチしていないと、
学習者のほうが詳しくて恥ずかしい思いをしてしまうことになるので、
やっぱり何でも関心を持つことが重要なんだなと。
そして、通訳・翻訳家を目指すなら、韓国語だけではなく、
日本語力・そして常識力が必ず問われます。
日本語に訳しても、訳した内容に関して自分が無知だったら、
いい訳というのは絶対生まれてこないと思うので。
この本には、答えに全訳もついており、
また中級~上級にかけて必要な多義語や漢字語・
聞き取りにくい単語・連語の練習も含まれているので、
今上級に上がるのに苦労している学習者には
とてもいいテキストじゃないかと思います。